山 名 間ノ岳(3189m)
   
登山日 1995年8月 
   
ルート ( ):区間所要時間       
   
北岳山荘 → 1:20 → 間ノ岳 →1:15→
 4:50      6:10 6:25  
   
  北岳山荘→1:20→八本歯コル→1:20
7:40 8:00     9:20     
   
  → 二俣 → 2:30 → 広河原 →甲府
 10:40       13:10
 
   
所要時間 7時間45分 
 
 
 


  「間ノ岳」山頂  3189m
 
 
 

 
 
 目を覚ますと布団が畳まれ隣のパーティは
もう出発したようだ。
昨夜の話では農鳥を超え大門沢をくだり
奈良田まで一気に辿る計画だという。
行程も長いことだし早めに出発したのだろう。

我々も慌てて起きだし弁当を貰って先を急ぐ。
最低鞍部の北岳山荘から一気に登りが
始まり、
約40分で3055mの中白根のピークに達する。

振り返るとピラミダルな北岳が迫り異様に大きく
見えた。
ここで一息入れコーヒーを摂る。
 
 
 

 
 
 
 間ノ岳山頂 3189m
 
 
 
 
   中白根より稜線を辿れば「間ノ岳」は
すぐであった。
「間ノ岳」は他の類する高峰が競りあがった
山頂を形成しているのに比べると
平らな頂きをなし随分穏やかである。
 
 
 

 
 
間ノ岳山頂分岐標 
 
 

 
 


北岳を振り返る
 
 
 

 
    間ノ岳に到着し写真を撮ろうとすると
背後から声がかかった。
「一緒にどうぞ」
見ると昨夜の隣床の青年であった。
写真を撮ってもらうと「一緒に来ませんか」
と思わぬ言葉をかけられた。

奈良田までは登山口の広河原にまで
戻るよりも、はるかに遠く難路である。
とても我々が挑戦できる距離ではなかった。

気持ちだけ受け取り互いに健闘を祈って
北と南に別れた。
 
 



 



間ノ岳より富士山を捉える 
 

 

 
 
 



 
       





 
 
 

 



 
 


 

「北岳」と稜線下には小さく北岳山荘が見える
 
 
 
 
山岳名 塩見岳
 
登山日 1997年7月
   
登山口 長野県下伊那郡大鹿村鹿塩 
 
 
コース ( ):所要時間       
   
1日目 塩川 →(5:15)→三伏峠小屋(泊)
6:50       12:05 
 
 
2日目 
三伏峠小屋→3:35→塩見岳→3:35→
 5:20     8:55 9:05  

 
三伏峠小屋 →3:25 → 塩川 → 中津川
12:40 13:30     16:55    
   
歩行時間 15時間50分(1日:5時間15分/2日:10時間35分)
 
 
 
 
 
 塩見岳西峰 3047m
 
 
 

 

  塩見岳東峰 3052m
 
 

 
 

  塩見岳西峰 3047m
 
 
 
 
 
「塩見岳」と言えば
他のメジャーな山々から相当距離を残しており
孤高な感じが強い。


縦走路はあるが距離、小屋、天候、装備、
避難道などを考慮すると素人登山では
無謀に近い。

まずは「一計一山」を基本とし1泊2日の
計画を立てた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
一日目は「三伏峠小屋」までの5時間ほどの
行程なので楽勝気分で入山開始。
水かさを増した「塩川」に沿って1時間程
進むと尾根への取り付け点に至る。

これより「三伏峠小屋」まで本格的な登りが
始まる。
が、登り始めると
予想外の急登の連続で1時間も経たない内に
楽勝気分
も吹き飛んでしまう。
特に最後の1時間は10分進んでは1回休む
ペースとなった。
 
 
 
 

 
 
 三伏峠のお花畑
 
 

 
 
 
 その夕刻
食事時に「鳥倉林道コース」という言葉を
隣の席の人から初めて耳にした。
三伏峠まで新しい短縮ルートが開けたらしい。
聞くと塩川コースより1,2時間早いらしい。
勉強不足が悔やまれた。
 
 
 

 
 
 
 

 
 

 
 
 
 
 
 2日目は予報に反して朝から濃霧と霧雨で
気の重い出発となる。
「本谷山」(2658m)を過ぎると、
道は一旦最低鞍部の沢までくだると、
再び登りとなり「塩見小屋」に至る。

ここで晴れていれば不要なものはデポしたい
ところであるがこの濃霧では担ぐ以外にない。

ハイマツ帯を過ぎるとガレ場へ変わり、
雨で滑り易く思うに進めない。
手探りで上り詰めるとそこは山頂であった。

だが山頂から駐車場までの7時間は、
膝が笑いすぎてとうとう泣き出した。
 
 
 

 
 
  三伏峠 2590m
 
 
 
 

 下山途中、山頂を振り返ると薄日の中に
稜線が浮かび上がっていた
 
 
 
 
 
 
 南アルプス 南エリア縦走
山岳名 聖 岳       
   
登山日 1997年8月 
 
 
【1日目】大阪 →静岡 →(バス)→
   →畑薙第1ダム→送迎バス→椹島
【2日目】椹島 → 千枚小屋(泊)
【3日目】千枚小屋 →千枚岳 →悪沢岳     →中岳→荒川小屋→赤石岳→
    →百闢エ山の家(泊)
【4日目】百闢エ山の家→大沢岳→中森     丸岳→兎 岳→聖岳→聖平小屋
【5日目】聖平小屋→椹島→畑薙第1ダム
   
   
4日目

百間洞山の家→(1:30)→大沢岳→
 4:15          5:45
 
→0:15→中盛丸山→2:10→兎岳→      6:00      8:10
 
→2:40 →聖岳 →2:00 → 聖平小屋 
  10:50 11:45      13:45
   
5日目   聖平小屋→ 5:30 →島 → 送迎バス
  4:20      9:50 
 
→畑薙第一ダム→路線バス→静岡駅
   
所要時間 14時間05分(1日:8時間35分/2日:5時間30分)
 
 

 
 
 
 悪沢岳 3141m 
 
 
 
 
 

 悪沢岳 3141m
 
 
 
 

 静岡駅より第1畑薙までは路線バス利用
 
 
 

 

 
第1畑薙より椹島までは送迎バス利用 
 
 
 
 

椹島ロッジ
 
 
 

 
 
1日目
今日は「千枚小屋」までの短いコース。
 早朝4時に出発しまず「千枚岳」(2880m)を
目指す。
道もよく踏まれており歩きやすい。
シラビソ林の中を軽やかに進むと昼前には
到着する。
小屋前には冷たい沢水が引かれ水槽には
リンゴが浮かんでいた。
ビタミン補給のため1個を生噛り。
明日からは本格的な登山となるので、
午後はのんびりと周囲を散策。
 
 
 
 
 
  千枚小屋 2810m
 
 
 
 

 
 



 
       





 


 

 

 
 
 
   二日目
先ず「千枚岳」を目指す。
千枚小屋から約40分で到着。
これより痩せ尾根をアップダウンを繰り返し
岩稜帯を這い登ると「悪沢岳」に至る。
大きな岩石が重なり合う山頂は南部の最高峰
でもあり展望は申し分ない。
 
 
 

 

 


 

 
 

 
悪沢を終え中岳(3083m)へ向かう 
 

 

 


 

 荒川三山の中岳、前岳へと続く
 
 
 
 

 
 
 悪沢山山頂 
 




 
       





 
聖沢吊橋 
 
 

 
 
 
 
 

 
   荒川中岳避難小屋 3060m
 
 
 


 悪沢岳に乱反射した七色光
 




 
逆光に浮かぶブラック富士(悪沢岳より) 

 
 
 
 



 南アルプス(南エリア縦走) 
山岳名 赤石岳
   
登山日  1997年8月 
   
【1日目】大阪 → 静岡 →路線バス→     畑薙第1ダム→送迎バス→ 椹島
【2日目】椹島 → 千枚小屋(泊)
【3日目】千枚小屋 →千枚岳 →悪沢岳→
    →中岳→荒川小屋→赤石岳→
    →百闢エ山の家(泊)
【4日目】百闢エ山の家→大沢岳→
    →中森丸岳→兎 岳→聖岳→
    →聖平小屋(泊)
【5日目】聖平小屋→ 椹島→畑薙第1ダム
   
ルート ( ):区間所要時間    
   
3日目   千枚小屋→2:10→悪沢岳→2:35→荒川小屋
 4:00    6:10 6:15   8:50 9:05
 
→2:45→赤石岳→2:00→ 百闢エ山の家
    11:50 12:40    14:40
 
   
所要時間 9時間30分
 
 

 

 
   威風堂々とした赤石岳山頂標柱
 
 
 
 
 「悪沢岳」(3141m)をあとに岩稜を下り
再び上り返すと荒川三山の中岳避難小屋
(3083m)に達する。
この小屋は夏場は管理人が入って登山客の
お世話をしている。
しばし、立ち寄ってジュースで喉を潤す。
 
 
 

 
 
 

 
 

    南アルプスの盟主:赤石岳(3120m)
 
 
 
 
 
  中岳避難小屋(3083m)
 
 
 
 

   荒川小屋(2610m)
 
 
 
 
 
 9時前には早くも荒川小屋に到着する。
これより南アルプスの核心部へと入り、
大聖寺平(2720m)を通り小赤石(3081m)
抜け赤石岳を目指す。
広い砂礫帯の大聖寺平はガス時など注意を要する。


大聖寺平(2720m)より最後の小赤石岳
までの登りは息も絶え絶え酸欠状態が続く。
小赤石岳を過ぎ椹島分岐(3040m)まで
一旦くだり上り返すと赤石岳山頂(3120m)
はすぐであった。 
 
 
 

 

 
 
 
 
 


 
  小赤石岳、赤石岳へと続く
 
 
 
 
 
   赤石岳は赤石山脈の盟主であり
山頂には一等三角点が設置されている。
南アルプスでは「悪沢岳」(3141m)に次ぐ
4番目の高峰です。


 山頂からは360度の大パノラマが拡がり、
周囲の高嶺が衛星のごとく盟主「赤石岳」を
取り囲んでいる。
−荒川岳−笊ヶ岳−上河内岳−聖岳−奥茶臼岳−
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 

 
 



 
       





 


 
 




  小屋前を流れる谷川
 



 
 
 
 
 
 
 
 
 
 山頂で十分満喫したあと、今夜の宿
「百間洞山の家」へと急ぐ。
約2時間の行程である。
行く手には明日登る予定の「聖岳」が
毅然として聳えその崇高さに圧倒される。
 
 
 
 
  建築中の県営・赤石避難小屋(3110m)
 
 



 
  今夜の宿:百間洞山の家(2460m)
 
 

 
 

   大聖寺平(2720m)を目指す 
 
 
 
 

   南アルプスの盟主:赤石岳(3120m)
 
 
 
 
 
 南アルプス 南エリア縦走
山岳名 聖 岳       
   
登山日 1997年8月 
   
【1日目】大阪 →静岡 →(バス)→

   →畑薙第1ダム→送迎バス→椹島

【2日目】椹島 → 千枚小屋(泊)


【3日目】千枚小屋 →千枚岳 →悪沢岳 

    →中岳→荒川小屋→赤石岳→
    
    →百闢エ山の家(泊)


【4日目】百闢エ山の家→大沢岳→中森 

    丸岳→兎 岳→聖岳→聖平小屋


【5日目】聖平小屋→ 椹島→畑薙第1ダム

   

4日目

百間洞山の家→(1:30)→大沢岳→
 4:15          5:45
 

→0:15→中盛丸山→2:10→兎岳→      6:00      8:10
 

→2:40 →聖岳 →2:00 → 聖平小屋 
  10:50 11:45      13:45
   

5日目   聖平小屋→ 5:30 →島 → 送迎バス
  4:20      9:50 
 

→畑薙第一ダム→路線バス→静岡駅
   

所要時間 14時間05分(1日:8時間35分/2日:5時間30分)
 
 
 
 
 聖岳 3013m 
 
 
 
 
  出発早々いきなり「大沢岳」山頂までの
ガレ場の急登が続く。
約1時間半で稜線に辿るが縦走の核心部は
これからが本番である。
これより稜線上には「中盛丸山(2807m)」
「小兎岳」「兎岳(2818m)」と各ピークが
連なり、
大きくアップダウンの繰り返す。

特に最後の「兎岳」への登り返しは心臓破りの
登攀であった。
 
 
 
 
 

 聖岳 3013m  
 
 
 

 
 
 聖沢吊橋
 
 


 


 
 
 
 
 
 
  南アルプスの中でも特に荒川岳以南は
周回ルートのように設定され、
通常、登山者は椹島より反時計回りの
コースを取り
「悪沢岳」(3141m)、「中岳」(3083m)を通り
「赤石」(3120m)か「聖岳(3013m)」で
椹島へ戻るコースをとる。


勿論、椹島よりダイレクトに「聖」や「赤石」へ
行くこともできる。
反時計回りの良いところは天候や体調次第で
聖まで足を伸ばせることです。
中には「(テカリ)」(2591m)まで奮闘する
「つわもの」もいるようです。


小屋も決まった定位置にあり、椹島を出ると
次に泊まる小屋まで同じメンバーが並行移動し、
昼な夜なと顔を合わせることとなった。
そういう訳で椹島から聖平小屋まで7名ほどが
同行し4日間苦楽を共にした。
 
 
 

 
 
 
 
 

 

 



 
 
 


 
 
 
 



 
       
 
 





 


 
 
 





 
 


 
 
 
 
 
 
 







 




 
 
 
 
 
  聖平小屋(2260m)まで4日間苦楽を共にした
7名の中で兵庫県から来ていたKさんとは
「聖」で別れることになった。
彼はこれから「テカリ」まで行くという。


誘われたがカミさんもバテバテで、
素人の足ではここまでが限界であった。


後日、Kさんとは再び「槍」で出会った。
山での出会いは常に新鮮さがあり、
健闘と無事の握手を交わすだけで心が
通じ合うものである。
 
 
 

 
 
  彼方を見つめ一人想いに浸る登山者
 
 
 

 

 
 
 


 
  聖平小屋
 

 
 


  峻嶮な兔、聖へと続く
 

 
 百名山INDEX